シェイプってなに?
以前にご紹介したプロポーションを評価する「カット」とは異なり、
「シェイプ」とは宝石の幾何学的な外観の形状を指しています。
宝石には様々な「シェイプ(形状)」がありますが、主には大きく2種類に分けられます。
①ファセットカット(多数のカット面・切子面を有したカット)
┗ⅰラウンドシェイプ
┗ⅱファンシーシェイプ
②カボションカット(カット面のない半球型・ドーム型のカット)
ⅱファンシーシェイプってどんなもの?
ⅱファンシーシェイプ
ファンシーシェイプとはラウンドブリリアントカット以外のシェイプのことであり、経年のカット技術の進歩により現在までいろいろなシェイプが生み出されています。
代表的な例としては
1.プリンセスカット
2.エメラルドカット
3.オーバルカット
4.クッションカット
5.ハートシェイプ
6.マーキスカット
7.ペアシェイプ
8.ラディアント
9.アッシャーカット
など様々です。
1.プリンセスカット
プリンセスカットは、1960年代頃に考案された比較的に新しいカットであり、
モダンなデザインは近年でも大変人気となっております。
「プリンセス」という名前から婚約者へ贈る指輪として大変好まれ、婚約指輪としても選ばれております。
カットの特徴としてはカット面(ファセット)が非常に細くて繊細、多面であり、テーブル(上面)のカット面が最も大きいです。
このカットによって以前の記事で紹介したシンチレーション(ダイヤモンドを動かした際の光のコントラスト)が高くなり、ブリリアンシーと呼ばれる目線を移動した時にキラキラと輝く光のバランスが良くなるのです。
しかし、四隅が尖っているのでダイヤのセッティング方法しだいでは欠ける可能性があるため取り扱いには十分に注意が必要です。
2.エメラルドカット
その名の通りエメラルドカットは、5月の誕生石、美しい緑のエメラルドのために考案されました。
特徴としては広めのテーブル上面から鏡のような光が反射し、
外周は階段上に見えるステップカットが施されており、放射状ではなく平行にファセットが配列されています。そのため透明感のある透き通った輝きが生まれます。
中世ヨーロッパでは貴族の間で婚約時に贈られるダイヤモンドのカットとしてエメラルドカットは好まれたという話しもあり、エメラルドカットのダイヤモンドは愛の象徴とも言われております。
また、エメラルドカットはプリンセスカットとは違い四隅の破損リスクも少ないところも魅力です。
まとめ
今回はプリンセスとエメラルドのシェイプについて、触れました。
次回は3. オーバルカット 4. クッションカットをご紹介します!